社寺建築と木材

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当社は、社寺建築に使用される木材を取り扱っています。一口に社寺建築といってもいろいろな建物があり、どれをとっても独特の形をしています。また宗派・時代等でそれぞれの特徴を持っています。どの建物にも匠の技が集約されています。

原木から社寺ができるまではこちら

お寺

金堂

古代の寺院においては講堂と並んで伽藍の中心となる仏堂で、寺院の本尊をお祀りする、いわゆる「本堂」です。

仏教が伝来した当初は柱間五間(はしらま・ごけん=約9m)の小さなお堂が主流でしたが、のちに規模が大きくなり、興福寺中金堂や元興寺金堂といった官寺の第一級寺院の金堂は九間堂(約16m)となります。伽藍の中でも最も格の高いお堂であることはいうまでもなく、屋根を支える軒も三手先という最高級の組み方が多く使われ、柱も梁も大きく立派な木材が用いられます。

伽藍の中でもひときわその寺院を象徴するのが「塔」でしょう。お釈迦様のお骨である仏舎利を納める建物をインドの言葉で「ストゥーパ」と言いますが、 「ストゥーパ」の音訳である「そとば(卒塔婆)」、「とうば(塔婆)」が「とう(塔)」の語源と言われています。

三重塔、五重塔、七重塔などがあり、中心に立てられる心柱が上から吊るような構造が特徴です。長い年月の間、地震や大風に耐えてきたということで 、耐震構造の観点でも先人の知恵と技術が注目されています。

その他

宗派によって若干異なりますが、「七堂伽藍」といわれるように、金堂や塔の他に「講堂」「鐘楼」「経蔵」「廻廊」「僧坊」「食堂(じきどう)」といった建物で寺院は成り立っています。講堂は金堂に次いで重要な建物ですが、金堂ほど飾り立てずに質素な造りとなることが多いようです。「門」も寺院を構成する重要な建物のひとつで、真言宗や禅宗では門が七堂伽藍に含まれます。近年では古代の寺院跡でこの門や廻廊といった建物の復元が盛んに行なわれています。

神社

本殿

神社の中心となる建物で、御身体が据えられており、一般に人が入ることはありません。特殊な例として奈良の三輪神社のように本殿がなく山などを御身体とする場合もあります。神殿の形態は様々で、「流造(ながれづくり) 」「春日造(かすがづくり) 」「大社造(たいしゃづくり) 」「浅間造(せんげんづくり) 」など、時代や地域によって特色が見られます。古代では一定の期間で社殿を建て替える「式年造替制」という制度が一般的でした。現代でも、伊勢神宮は20年に一度の造替を行っています。

拝殿

本殿に一般の人が立ち入れないため、神社には「拝殿」という神様をお参りできる建物が造られます。拝殿は本殿と独立して建てられるものや本殿と一体となっているもの、あるいは「弊殿」と呼ばれる建物で本殿とつなげられるものなどがあります。神社の場合、本殿は奥まったところに建てられて本殿そのものは見えず、この拝殿だけが望めるところも少なくありません。

その他

本殿・拝殿の他に、弊殿(へいでん)、舞殿(まいどの)、神饌所(しんせんじょ)、神庫、塀垣、廻廊、門、鳥居など様々な種類の建物があります。10世紀以降は、神仏習合の思想から神社に塔が建てられることもありました。

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