原木から社寺ができるまで

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社寺は主に杉や桧でできています。これらの木がどのように材木となり、社寺建築に使われるかの過程をご紹介します。私たち佐藤木材の仕事と、社寺や宮殿の建築を専門とする宮大工の仕事をご覧いただけます。

木から材へ/佐藤木材の仕事

1調達(木材の購入、伐採)

まずは原木の調達です。木材市場で購入するほか、カナダなどから輸入します。また、佐藤木材は山林を保有しているため、自社林から伐採して調達することもあります。伐採では、木を切る音が山の中をこだまし、厳しい自然に耐えて成長した木が切り出されます。

2畜材/乾燥

乾燥させながら蓄材し、出荷を待ちます。木は多くの水分を含んでおり、乾くにつれて割れたり曲がったりします。そのため、しっかりと乾燥させた木材を納品することが求められるのです。当社は80%以上の木材を自然乾燥させています。通常の木材であれば乾燥の期間は半年、大きなものは数年かかります。
当社では以前、大木を人工で乾かすため、大学や乾燥機器メーカーと組んで開発に取り組みました。しかしある一定の大きさを越えると人工乾燥では不十分であることが分かり、以来当社は自然乾燥を主としています。

3製材

寸法、等級、使用用途を考慮し、最も適した原木を製材していきます。人の顔が一人ずつ違うように、木も一本一本まったく表情が違います。その木が持つクセや木目を読み、どのような製品を取るか決めることを「木取り(きどり)」と言います。この木取りの仕方によって、製品の価値が大きく変わります。当社には木を知り尽くした熟練の職人がおり、優れた原木の良さを最大限に生かしています。

4木材検査

ご希望のお客様には、製材された木材をお客様に見ていただき、これから永年建つ建物の材料としてふさわしい材であるかチェックしていただきます。

5保管

出荷までの材を大切に保管させていただきます。倉庫には一定の湿度を保つためキリ状のミストを噴霧しており、材にとって良い環境を整えています。

6出荷

じっくり乾燥させた木材が、巨大な倉庫から大小さまざまな材が搬出され、工期に合わせて全国の社寺へと出荷されていきます。

建築/宮大工の仕事

1設計

社寺建築専門の設計士により設計されています。通常の建物と違い、難しいとされています。設計士のイメージに沿った木材を調達して木取りすることも佐藤木材の仕事です。

2原寸引き付け

原寸作業場の床一杯に矩計断面立面、部材そのものの大きさの断面立面の墨付けを行ないます。これが後の作業の要となります。

3加工

佐藤木材で製材された木材が、部材としての命を吹き込まれる瞬間です。加工場にて各部材が型版をもとに墨付けされ、加工・彫刻されます。

4組立

それぞれの木組みがされます。千年万年持つようにと心を込めて組み立てられていきます。
このようにして原木から木取りされた良質の木材が、厳しい修行を乗り越えた宮大工の手により、社寺の礎となって日本文化を支えています。

塔の建築風景

茨城県笠間市にある曹洞宗「鳳台院」様の五重塔の藤枝建設様による改修作業(平成7年12月~平成10年7月)にあたり、木材を納入させていただきました。木材納入後の塔の組み立て風景をご紹介します。


構造材納入


墨付け


構造加工


仮組


ベニガラ塗


柱加工


芯柱組手


組立


相輪取付

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